ブリジストンのスポーツタイヤ S21 インプレッション

松山店の森田です。
僕のCB650Fに人気のスポーツタイヤ
ブリジストンS21 を履いてみました。
ダンロップの ロードスポーツ2 からの履き替えです。

いざ走り出したところ、衝撃吸収感はわりと良好。
路面の凹凸に対してそこそこの乗り心地の良さがあります。

峠道でコーナーリングしてみると、S21は丸いラインを描いて曲がる
いかにもスポーツタイヤらしいハンドリングです。

それはクイックに素早く曲がるハイグリップタイヤと比べて
バイクを寝かせて曲がってる時間を、より長く楽しめるということで
速く走るには適してないけど、特にレ－シーな走りとか求めていない
一般のライダーとっては、非常に走り甲斐を得られる造りであります。

ハイグリップタイヤを履いてると、クイックに向きが変わるぶん
コンパクトに曲がって、素早くバイクを立てて加速という
無駄のない走りをするべきだという雰囲気になりがち。

方やスポーツタイヤで丸く走るラインだと、コーナーでもっと
バイクを寝かせてみようかな～とか遊び心が生まれるし、
曲がらないのをライダー側が頑張って曲げようとするから
攻めて走ってる気分にもなりやすいのです。

とはいえS21のフロントは、形状が尖ってるおかげか
コーナー進入ではハイグリップタイヤのような即応性を示し、
バンク中の向きの変わりはとても良いです。

しかしコーナー後半、二次旋回からが、あまり曲がらない。
リアタイヤがまったりした形状だからか、ヘアピンなどでは
バイクが出口を向くまでパーシャルをキープしている時間が長いです。

S21はコーナー前半と後半の曲がりの変化が大きくて、最初こそ
戸惑いましたが、やっぱり丸く走るために造られたタイヤ。
すぐに慣れて、面白く走れるようになれました。

そして接地感もとても優秀。5分割コンパウンドを採用したリアタイヤの
一番端の方なんかは、かなり柔らかいゴムが使われている雰囲気で
安心感をもって、積極的にバイクを寝かして曲がるを楽しめます。

あと、S21はリアタイヤが端っこ付近まで、簡単に使えるのが
良いところですね。コーナー後半が曲がらないというのが
こういうところでメリットとして出てきているのかも。
きっと膝擦りとかも、やりやすいタイヤだろうと思います。

同じスポーツタイヤであるロードスポーツ2(RS2)とS21を比べると
RS2は進入で曲がらない反面、コーナー出口の抜けが良いフィーリング。
基本的にまったりとしてるので、積極的にキビキビ走ろうとすると
ついてこないですが、路面の凹凸の衝撃吸収の良さは抜群に優れます。

S21は進入での曲がりが良く、コーナー脱出ではまったりな感じ。
それでもやはり、前半の曲がりに優れているのでRS2よりも確実に速く、
曲がりの浅いコーナーの連続では楽にキビキビ走りやすいです。

ツーリング重視ならば乗り心地の良いロードスポーツ2。
峠メインで時々サーキットならS21といったところでしょうか。

ただS21は、何だかすごくカッコいいタイヤを履いているぞ！という
満足感たっぷりで、個人的にはかなり気に入ってしまいました。
来年にはS22が発売されるそうなので、今からとっても楽しみです。