Ｚ１カスタムレポート

こんにちは 松山店の橋本です。

　早いもので松山店に転勤になって、そろそろ１年になります。

こちらは二輪運動公園でのジムカーナや瀬戸内海サーキット、数多くのツーリングスポットなどオンもオフもオートバイを楽しむにはすごく良い環境が揃っています。

　あと、こっちに来て思うのは意外にも旧車が多くて、特にキレイなＺ系のオートバイは本当にたくさん走ってるなと。
そこで今回は足回りを中心にカスタムさせていただいたＺ１を紹介させていただきます。

　現状はＸＪＲ１３００のフロントフォークにセパレートハンドルを装着されていて、少し前下がりでフロント加重が多めの印象。

　まずはストリートでも１００％性能を発揮できるＨＹＰＥＲＰＲＯフロントフォークをチョイス。

もちろんＺ１用は発売されていないので、１８インチホイールに合わせて全長の一番長い(８１５ｍｍ)ゼファー１１００用を選択しフロントフェンダーはＸＪＲ用をそのまま使いたかったのでＸＪＲ用フェンダーブラケットを用意。

　ゼファー１１００用のフロントホイールやブレーキまわりを使うため、ステムＫＩＴはフォークピッチ２１０ｍｍ、４３φフォーク用オフセット４５ｍｍのＺレーシングパーツ製にして、ゼファー１１００純正スピードメーターギアボックスにビトーＲ＆Ｄ クロモリアクスルシャフトでホイールを装着。

　オーナー様のセンスでフォークやステム、ライトステー、キャリパー、キャリパーサポート他をブラックで統一。

　ハンドルはＳＨＩＦＴＵＰ製ＫＺ１０００Ｓ１タイプに、これがなかなか良いポジション。

　ハンドルを切ると大型のオイルクーラーにステムが接触してしまう問題を高木ＰＩＴ長が苦心してハンドルストッパーで対策。

　リアショックはＺのイメージに合うＨＹＰＥＲＰＲＯ リザーバータンク無し エマルジョンタイプに。

　タイヤもＤＵＮＬＯＰ α-１４にしようかと迷いましたが、よりＺに似合うコンチネンタルのコンチロードアタック２ＣＲに。

　サイレンサーはイメージチェンジをはかるべく大型のものから、ＭＡＶＥＲＩＣＫ ＭＶ-１ カーボンに。

　小ぶりなためインナーサイレンサーが必要かと思いましたが、意外に消音効果は高く気持ちの良い音質・音量に。

　今回テスト走行するにあたって正直かなり緊張しました。

高額な車体はもちろんですが元々カスタムされていたエンジンはＷＩＳＥＣＯのビックブロックを使用して大きく排気量アップされツインプラグ化された凄いエンジン。
　気持ちを引き締めて走り出してすぐにわかるのが、軽いけどガッチリとしたフロントまわりの安定感。

　コンスタントライジングレートのスプリングとダンパーがしっかり効いていて、そんなに動いてないようだけど路面のギャップをしっかり吸収してくれて車体の姿勢変化がほとんど無い。

　フロントがしっかりタイヤを路面に押しつけているので、その戻りの反動でリアショックが沈んでリアタイヤも路面に押し付けられてる感じで前後タイヤの接地感が凄くある。

ＨＹＰＥＲＰＲＯのリアショックが入っている私のゼファー１１００は、これに比べるとフロントまわりに剛性がなくダンパー効いてないのかフワフワしてて接地感が無い。フロントは減速状態の時だけ、リアはアクセルを開けた時だけトラクションがかかるような感じで接地感が乏しい。フロントのサスがリアにも大きく影響を与えているのがよくわかりました。

　その後、高木ＰＩＴ長の秘密兵器の計測機器でキャスター角をオリジナルより少し立ててフロントフォークの突き出しは１５ｍｍ。

三坂峠を何度も往復した結果フロントのプリロードはゼロ、ダンパーは新品のためかかなり効いている感じがしたので前後とも縮み側のみ弱くする方向に。

　これで私レベルの走りでも、コーナーの進入でさっとサスが沈んで立ち上がりはゆっくり伸びてくる感じになりスピードが出ていないときでも乗りやすい仕様になりました。

　しかしこのエンジンは凄い！アクセルを半分以上開けるとハンドルに伝わってくる振動ともに絞り出されるド迫力な仰天パワー。

　テイストオブツクバを走っているマシンはみんなこんなのか？７０年代のマシンとは思えない速さと半端ないエンジン熱量。

　トラクションコントロールなど電子制御を装備してスルスルっと加速する現代のマシンとは正反対で、ゴォーっという勢いで鉄の塊が強烈な加速していくこの感じ。

　冷や汗とともにバイクに乗ってるって実感がたまりませんね。

　

電子制御はなくても、かなり安心してアクセルを開けていける仕様になったと思います。

　　見てかっこいい乗って楽しいＺ１、私も元気なうちにＺが欲しい。